家計簿の項目(費目)が多すぎて、分類をどうすればいいか分からない
なるべく家計簿の項目はシンプルの方がいいのかな
はじめに大切なことを言います。
自分にあったカテゴリーで家計簿の集計ができていないと、家計の支出の問題点が見えず、家計改善につながりません。
家計簿のカテゴリーの設定が正しく行えないと、家計簿の意味がなくなります。
なぜ家計簿のカテゴリー(項目)分けが重要なのか
そもそも、家計簿をつける上で、なぜカテゴリー設定が重要なのかについて理解する必要があります。
なぜ家計簿の項目分けが重要なのか。その理由は大きく3つです。
理由1. カテゴリーの選択にいちいち迷わなくなるから
支出項目のカテゴリが、必要以上に多すぎる(細分化しすぎている)と、家計簿をつける際に、いちいちカテゴリの選択に迷います。
そうすると日々のカテゴリ変更の作業にストレスを感じ、家計簿が続かなくなります。
理由2. 適切なカテゴリー探しの手間が省けるから
支出カテゴリーが多すぎる状態だと、適切なカテゴリー項目を探すのに時間がかかってしまいます。
家計簿アプリの初期状態のカテゴリーをそのまま使おうとすると、カテゴリーが非常に多いため、探すのに非常に手間がかかります。
そのため、「不要なカテゴリーの削除・非表示」「よく使うカテゴリーの並び替え」
「大中カテゴリーの内訳の整理」が必要です。
ポイント
家計簿はいかに「面倒くさい」を減らすのかが重要!
理由3.適切なカテゴリに分けないと、支出の改善点が見えないから
家計簿は、家計を改善するためにつけますよね。
ただ支出を記録するだけでは意味がありません。
1ヶ月や1年の集計から、どこに無駄があったのかを見つけ出すことで、支出を改善していきます。
継続したのに効果がない家計簿の良くない例
家計簿アプリの初期状態のカテゴリーのまま、細かく細かくカテゴリーごとに、支出を記録したとします。
1ヶ月間、時間をかけて頑張ってカテゴリー細かくつけ続け、実際に1ヶ月の集計が完成しました。
するとどうでしょう。集計された円グラフができたものの、細かすぎるため、「何のカテゴリー支出が家計を圧迫しているのか」「変動費・固定費がいくらかかったのか」「全体の支出額に対する割合は適切なのか」がわかりません。
このようなグラフから、支出の改善点を見つけるのって難しいです。
そのため、自分の知りたい支出のカテゴリに分けられていないと、何にお金を使ったかがわからなくなります。そうすると、支出の改善に繋がらなくなります。
ポイント(良いカテゴリ分けとは)
自分が知りたい情報がパッとわかる家計簿がいいカテゴリ分けです。
例えば、大カテゴリーを「変動費・固定費」に分ける「消費・浪費・投資」に分けるなどです。
以下の図を見ると、右の集計は「変動費・固定費」でパッと割合がわかるので、毎月どの程度偏りがあったか、すぐに把握できます。
変動費・固定費のカテゴリーで分けた場合、「変動費の内訳」「固定費の内訳」をそれぞれ設定することで、中身もパッと把握することができるようになります。
家計簿アプリの既存カテゴリをそのまま利用するのやめよう
例えば、車を所有していないのに、収支カテゴリに「車代」「ガソリン代」などが表示されていたら、鬱陶しいですよね。
不要なカテゴリの削除、カテゴリの並べ替え、カテゴリ名、アイコンの変更などがされていない場合、非常に家計簿がつけづらくなることは想像できると思います。
とにかくストレスが溜まり、家計簿の継続ができずに三日坊主になります。
家計簿をつける際、不要なカテゴリが乱雑していたら、邪魔と思いますよね?
家計簿アプリの初期状態のカテゴリは、全ての支出カテゴリが網羅されていますが、人によっては不要なカテゴリが多く存在している状態でしょう。
この状態から、不要なカテゴリを減らしていきましょう。
おすすめの家計簿のカテゴリー項目(費目)の分け方とは
世の中には家計簿フォーマットのようなものがたくさん存在しますが、大きく2つの項目の分類方法に分けることができます。
人によって合う合わないはそれぞれあるので、何が自分に合ったカテゴリ分けの方法か一緒に考えてみましょう。
固定費と変動費に分ける方法
自分以外の、家庭全体の家計を管理する方におすすめの家計簿の分け方です。
固定費:毎月必ずかかるお金(家賃、車、ローン、保険)
変動費:毎月変動するお金(娯楽費、食費、交通費、水道光熱費)
ポイント
「水道光熱費」「会社までの交通費」「1日3食の食費」など、変動するけど、必ずかかるお金は、「変動固定費」として記録する方法もあります
変動費と固定費だけでは、ざっくりすぎるので、変動費と固定費の中に、中カテゴリーを設けることで、よりわかりやすいカテゴリーにすることができます。
消費・投資・浪費に分ける方法
お金を支払う目的が明確になり、無駄が減ります。
あなたは「消費・投資・浪費」どれにお金を使いたいですか?この答えは人それぞれの価値観によって異なってきます。
例えば、「イマ」を一番楽しみたい方であれば「消費」「浪費」の項目が多くなるし、「将来」が不安な方であれば「投資」が多くなると思います。
以下の記事をご参考ください。
QGSで分ける方法
QGSとは手取り収入を4分割して、「固定費・変動費・自己投資・貯蓄」の4つに分ける手法のことです。この4つの割合が均等になる家計を理想としています。
お子様がいる家庭で、「将来への投資」と「イマを楽しむための支出」をバランスよく行うための記録方法です。
クォーター・グリッド・システムを(QGS)といいます。
良い家計簿のカテゴリー項目分けのポイント
家計簿に必要な項目は人によって様々で異なります。
自分の生活環境やライフスタイルに合わせて、カテゴリを設定することが、家計の改善につながります。
家族構成や環境、家計簿で改善したいことに合わせて家計簿のカテゴリ項目を選択していきましょう。
カテゴリー項目の抜け漏れがない状態
「食費のカテゴリーがない」「交通費のカテゴリーがない」といった状態だと、とても不便なのはいうまでもありません。
支出カテゴリを記入する際、「この支出はどのカテゴリーにすればいいんだ」という迷いがない状態が理想です。
「その他カテゴリー」「未分類カテゴリー」に該当する支出がない状態が理想です。
家計簿は、自身の無駄な支出をなくすために行います。どこの項目を詳しく把握したいのか、漏れのないように考えましょう。
細かすぎるカテゴリー項目は、まとめてシンプルに
家計簿のカテゴリー項目が細かすぎると、家計簿の挫折原因になります。
いざ家計簿をつけるときに、項目が多すぎて、いちいちカテゴリを探さないといけなくなり、面倒くさいと感じて、家計簿が続かなくなるからです。
例えば、以下の画像のように「趣味娯楽」の大カテゴリーの中に「映画・書籍・漫画・動画」など、それぞれのカテゴリーがあったとします。
これらのカテゴリーは、「エンタメ」「自己投資」などの一つのカテゴリーにまとめることができるかもしれません。
わざわざカテゴリーを分ける必要がなければ、なるべく一つのカテゴリーに集約して、まとめましょう。
そうすると、全体のカテゴリー数が少なくなり、家計簿の記録がしやすくなります。
「大カテゴリーはなるべく少なく」全体感を把握できる粒度にまとめる
おすすめの家計簿のカテゴリーで説明した、「変動費・固定費」「消費・浪費・投資」QGSの「固定費・変動費・自己投資・貯蓄」の4つなど、家計の全体感がパッと把握できる家計簿が理想的です。
全て細かくつけすぎると、1ヶ月の集計をする際に、かえって全体感が見えず楽なります。そうすると改善点が見えづらくなります。
そのため、大カテゴリーは
自分が把握したいカテゴリー項目は細かく網羅する
家計簿で把握したい項目は人によって異なります。
例えば、食費ひとつをとっても、外食した支出を把握したいのか、スーパーなどの食費も含めて、全体の食費が把握できればいいのかなど、人によって異なります。
例えば
「スーパーで不要なものを買いすぎて圧迫しているきがする」という人は、食費のカテゴリーの中に、「スーパーの食費」というカテゴリーを追加することがおすすめです。
そうすることで、「1ヶ月スーパーにいくら使っているのか」がはっきりわかるようになります。
1ヶ月集計を終えると、「スーパーで必要以上にお菓子とジュースをを買っていた」だったり、「無駄な買い物はなかったけど、物価が上がったから、全体の支出が上がっていた。仕方ない。」
など、何か気づきを得ることができます。
生活環境や家族構成に合わせて必要な項目を選ぶ
子供がいるか、配偶者がいるか、などの生活環境によって適切なカテゴリーの分け方は異なります。
子供がいるのであれば、「教育費」というカテゴリーが必要になりますよね。
またその人のライフスタイルの変化によっても変わります。
例えば、家庭全体の家計簿なのか、一人暮らしなのか、実家暮らしなのかで家計簿の項目は大きく変わってきます。
実家暮らしなのであれば、「水道光熱費」などは不要になるかもしれません。
一つの食費カテゴリーの内訳を「外食」「コンビニ」「カフェ代」などどの粒度まで細かく分類するかなども人によって異なります。
【独身やひとり暮らしの人におすすめの項目】
- 住居費
- 食費
- 水道光熱費
- 通信費
- 日用品費
- 娯楽費
【子どもがいる家庭におすすめの項目】
- 水道光熱費
- 通信費
- 住居費
- 保険料
- 食費
- 美容費
- 日用品費
- 小遣い
- 交際費
- 子ども費
家計簿を通して改善したい支出項目が明確
家計簿の目的は、多くの人が「支出改善」でしょう。
家計簿を通して、知りたい支出カテゴリーの情報は何でしょうか。
自分が「1ヶ月集計してみて知りたい支出のカテゴリー」は何か考えてみましょう。
例えば、毎月の交通費が多くて悩んでいる人がいたとします。
1つのカテゴリーで「遊びで使った交通費」と「仕事の交通費」「タクシー代」「ガソリン代」など、全て記録していたら、改善点が全く見えません。
自分が知りたいカテゴリーは何か、またその知りたいカテゴリーがどの程度の粒度なのか考えるようにしましょう。
家計簿を通して改善したい支出項目を明確にするためには、まず、家計簿をつける目的から考える必要があります。
次の家計簿の4つの目的を理解して、家計簿を通してどうなりたいのかを考えてみましょう。
家計簿の目的を理解しよう
家計簿は「使ったお金を記録すること」と一般的に考えられていますが、それ以外にも、合計大きく4つの性質があります。
【家計簿が続かない原因】家計簿に挫折するのは「目的」が明確じゃないからでも解説をしています。
家計簿の目的1:支出の把握
最も一般的ですが**「毎日いくらのお金を使ったか」が把握できるようになります。**
これが基本であり、家計簿をつける上でとても重要になってきます。
支出を把握する重要性は以下の関連記事で解説しています。
家計簿の目的2:総資産の把握
家計簿をつけることで「自分が総額いくら持っているのか」を知ることができるようになります。
なぜ総資産の把握が大切かについての解説は、以下の関連記事で記載しています。
家計簿の目的3:日記として記録する
家計簿は、日次で記録として残るので、日記的な要素があります。
支出記録には、このようにメモを残すことができます。
家計簿を通して、資産や収入、支出の内容を見て、過去の自分を日記のように振り返ることができます。
また、家計簿アプリでは、「いつ何にお金を使ったのか」などを履歴の検索からすぐに探すことができます。
また、カレンダーのような感覚で、日付から支出を思い出すこともできます。
家計簿の目的4:自分の価値観の把握
家計簿をつけることは、自分の価値観を知ることに繋がります。
なぜ価値観を知ることが重要なのかについては、家計簿は10代から始めるべき【誰も教えてくれない】家計管理が大切な本当の理由で解説しています。
家計簿のカテゴリー作成に困った時にはFPに相談することがおすすめ
お金のことで困った時、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのが解決までの近道の一つです。
お金のことで困った時、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談するのが解決までの近道の一つです。
ファイナンシャルプランナー(FP)はお金の専門家です。
家計の見直しや資産形成などのプロフェッショナルとして、お金のことで困った時にいつでも相談にのってくれます。
「家計簿が続かない」「貯金ができない原因がわからない」など、些細な悩みでもFPは気軽に相談に乗ってくれます。
一人では気がつかなかった無駄な支出や、家計の改善点が見つかる可能性が高いです。
まずは気軽にFPに相談してみましょう!
家計簿アプリのカテゴリーの分け方の解説
家計簿アプリによって、カテゴリー設定でできることが異なります。それぞれの家計簿アプリでのカテゴリー設定について詳細を解説しています。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
マネーフォワードMEのカテゴリー項目設定について
マネーフォワードMEではカテゴリー設定の自由度が低く、家計簿アプリの扱いが難しいです。カテゴリー項目設定でできること、できないこととその対策まで解説しています。
マネーフォワードMEで立替や割り勘した時の記録方法はこちらで解説しています。
Zaimのカテゴリー項目設定について
「Zaim」だけが唯一、カテゴリの編集が可能な家計簿アプリです。自分に合った家系簿を自由に作成できるため、とてもおすすめのアプリです。
カテゴリー設定の基本的な設定方法、カテゴリーの一括編集の方法も徹底的に解説しています。
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